たてのひろし 作
なかの真実 絵
世界文化社 刊

猫はこぶしの木の小枝を束ねる仕事をしています。
朝、猫がいつものように作業を始めようとすると窓に小鳥が止まりました。
「おねがいがあります。こえだをすこし、わけてもらえないでしょうか?」
小枝が7本ほど必要だと聞き、困っている小鳥をみて猫は1日1本ずつあげることにします。
そこから毎日小枝をもらいに来ることになった小鳥。
ねことことりの距離が少しずつ近づき仲良くなっていきます。
そして最後の小枝をもらう日がやってきて小鳥は旅立ってしまいます…。
立場や種の違う者同士の出会いと、そこから生まれる友情、気持ちの行き違い、お互いを思う心を描いたファンタジー。
なかの真美さんが描く繊細な絵にも注目して読んでいただきたい作品です。